白い器へのこだわり
私は、信楽の窯元の家に生まれ、子どもの頃から土に触れて暮らしてまいりましたが、焼物を作るようになってからは、温かみのある土味を出す為に、自分なりの土を作るようになりました。
柔らかさを表すために、土味を主張するためにと、今では、いくつかの異なる土地のものを信楽の土に加えています。そして、私は、どのような料理も引き立て、しかも、自由に、おおらかに使うことのできる「白」が好きなのですが、その「白」のために、このような土で作った素地に白泥で化粧がけし、薄く釉薬をかけて焼き上げます。これが、粉引(こびき)と呼ばれるものです。同じ「白」であっても、焼くたびにいろいろな表情を出すもので、「白」の下から優しく素朴な土味がにじみ出てくるところが、永く粉引にひかれる理由のようです。この器の持つ温かさを、使うことによって五感で感じ、生活のなかで楽しんでいただけたら、何よりもうれしく思います。
◇略歴
1950年、信楽生まれ。信楽工業高校窯業科卒業。県立窯業試験場にて研修を終了。1991年、世界陶芸祭食器部門最優秀賞受賞。信楽陶器祭食器部門最優秀賞受賞。その他、朝日陶芸展出品。神戸、東京などにて、個展、グループ展、多数。
◇私と古谷先生の作品との出会いは、書店にてふっと手にした雑誌に先生の作品が紹介さいれていたことからである。
その作品を見た時にうつわのもつ、やさしさのようなものに一目惚れし、次の週には信楽まで足を運んだ。
雑誌にのっていただいたいの住所から工房をお尋ねしたときは、発見できたうれしさのあまり、電話もすることなく、お休みの日に突然、訪ねてしまった。 にもかかわらず、先生はお留守であったけれど、ご家族の皆さんで暖かく迎えてくれ、丁寧に説明していだいたり、見学させていただいた。 一目惚れしたうつわは帰る車の中では大事に抱えてかえってしまった。 使用してみると、これまた一目惚れどころか、惚れなおしてしまった。 持っているとなんだか、安心するようなゆったりとした心持ちになる。 豪快なようでいて素朴、おおらかなうつわである。
次の週、またお邪魔し、是非、とうもんで…とお願いし現在にいたる訳である。
植村れいこ@とうもん
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